こんにちは、作家、ビジネス・心理コンサルタントの山崎理恵、通称みりえです。
ライン@に、またご相談いただきました。
どうしてなのか、その理由をみていきましょう。
「40代ですが、結婚できません」~ライン@の無料相談
1,母親と仲良しは、いいことだけれど……
私は、結婚しないことが、悪いことだとは、まるで思っていません。
けれど、あることが原因で、結婚できなかったり、結婚しようとしなかったりするのは、問題です。
その「あること」とは、親、特に母親に、境界線を越えて、べっとりとされていることです。
一見、とても仲良しに見えて、微笑ましい母娘に見えます。
けれど、その奥に、大きな問題が隠れています。
ご相談は、こう続きます。
「休みの日には、母と一緒に出かけるのを誘われますし、いつも母のグチを聞かされています。
母は少し身体が弱く、中学生の頃から、家事も手伝ってきて、今では、ほとんど私が、家の家事をやっています。
父は仕事人間で、浮気もしてきました。
母が泣いているのを、ずっとなぐさめてきました。
『結婚なんかしても、ろくなことはない』
そう聞かされてもきました。
3年前に母が鬱病になって、勤めていた会社も辞め、今は、派遣で働いています。
お給料は、低いです。
今は、父の給料で生活できていますが、このまま結婚もせず、派遣で、将来が不安です。
かといって、今の状況だと、結婚して母を置いていくことはできません。
それに、この年で恥ずかしいのですが、これまでつきあったこともなく、どうつきあっていいのか、よくわかりません。
私は、このままで一生が終わってしまうのかな、と毎日、もやもやしています。
アドバイスを、どうかよろしくお願いします。」
2,母親と自分との間に、境界線がない
40sさん(とお呼びしますね)は、40代になって、お母さんと自分との間に、境界線がありません。
お母さんの問題と、自分の問題が、ごっちゃになってしまっています。
これは、40sさんの責任というより、お母さんが、子どもの境界線を越えて、40sさんにべっとりと浸食し続けてきたことが、原因です。
子どもが赤ちゃんの頃から1歳半くらいまでは、母子一体の時期があります。
母子一体でないと、赤ちゃんが生きられないからですね。
それが、だんだん自我がでてきて、「イヤイヤ期」が始まります。
2歳頃にピークが来て、魔のイヤイヤ期と呼ばれたりします。
母親にとってはうんざりする時期でもありますが、子どもが自立心を持つために、必要なことです。
3,4歳である程度落ちついてきますが、小学生、中学生と、親に反抗する時期があります。
反抗期があることは、健全な証拠で、子どもに自立心が育っている証拠です。
ところが、親が支配的だったり、心配性だったりすると、子どものこの自立心をうばってしまいます。
越えてはいけない、子どもとの境界線を、当たり前に越えてしまうのです。
日本のお母さんには、とても多い現象です。
それは、害でしかないのですが、日本では、「母親の愛」ということで、肯定されてしまいます。
3,子どもとの境界線を越えてしまう母親のタイプ
子どもとの境界線を越えてしまう母親のタイプは、おもにこちらです。
父親の場合も、両親そろっての場合も、あります。
いろいろなタイプが、組み合わさっている場合もあります。
①支配的タイプ
子どもは、コントロールするものだと、疑わないタイプ。
②心配性タイプ
自分の不安を、自分で持ちきれず、子どもがやる前に、問題を刈りとっていきます。
どちらのタイプも、自分で自分のことを保つことができません。
コントロールする人間、心配する人間を、必要とします。
配偶者や会社で、それを行うこともありますが、大人にやるより、子どもにやるほうが、簡単です。
4,「愛情」だと思うから、反抗できない、ただつらい
暴力を振るわれれば、それが害悪であると、とてもわかりやすいですね。
いつも暴力を振るわれることは、とてもつらいことです。
けれど、この、「愛情」と正当化される、境界線への浸食も、かなりの害なのです。
このように育つと、人と自分との境界線が、なかなか持てなくなってしまいます。
すると、どうなると思いますか?
境界線は、卵の殻のようなものです。
殻がない卵は、外界から、いろんな浸食を受けてしまいます。
外に出ると、傷つく。
ぺったりとしてくる母親と一緒にいると、つらいのに、母親から外にいくのも怖い。
母親から、離れられない。
こんな構図が、大人になっても、できあがります。
20代、30代、40代になっても、いつまでも、「お母さんのいい娘」でい続けてしまうのです。
お母さんの機嫌をとり、お母さんの生活を支え、お母さんの人生を支え、自分の人生を生きることができません。
お母さんの子どもでいるから、大人として、恋愛もできません。
結果、結婚できません。
お母さんは、口では『~も結婚しないと』と言っていても、自分の娘を離したくありません。
これが、40sさんが、結婚できない理由です。
こういう状況に陥ってしまっている人は、とても多いのです。
ここを解決しようと、密着個別JUKUを受けていただいているクライアントさんも、2名いらっしゃいます。
では、どうしたらいいのでしょうか?
解決策は、お母さんと自分を分けること
浸食されてしまった自分の境界線を、しっかり作っていきましょう。
40sさんと、お母さんは、別の人間です。
お母さんがうつ病になってしまったのは、お母さんの問題です。
お母さんの身体が少し弱いのは、お母さんの問題です。
お父さんが仕事人間のうえ、浮気しているせいで、お母さんがいつも泣いているのは、お父さんとお母さんの問題です。
そう思ってしまいますよね?
罪悪感が、出てきてしまいますよね?
そういうふうに、育てられているからです。
はっきり言って、それは、愛情ではありません。
親の本当の愛情というのは、子どもをしっかりと自立させていくことです。
子どもが、子ども自身が思う幸せを、自分で得られる力を、つけてあげることが、「子どもを育てる」ということです。
自分で自分の人生を生きることを放棄して、子どもにべっとりとおおいかぶさることを、「子どもを育てる」とは、いいません。
まず、40sさんは、家を出てください。
できるだけ、遠くに。
電話、メールはスルー。
できれば、けんかしてください。
ちゃんと、自分が「こうしたい」ということを、言ってください。
お父さんお母さんの問題は、2人に解決してもらってください。
40sさんがいなくなれば、お母さんも、自分の人生に向き合わざるを得なくなります。
お母さんも、最初はつらいでしょうが、逃げ場がなくなれば、あんがい心も身体も、強くなっていきますよ。
あなたは、あなたの心の声に、耳を傾けてみてください。
お母さんの声は、もう聞かなくていいのです。
あなたが、やりたいことは、なんですか?
やりたくないことは、なんですか?
自分のコントローラーを、自分でにぎってください。
境界線が薄いあなたは、傷つきやすいでしょう。
家から出て、不安に襲われたり、つらいことも、たくさんあるでしょう。
けれど、あなたの人生です。
あなたの手に、取りもどしてください。
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