「母親と仲良し」で、結婚できない40代女性

こんにちは、作家、ビジネス・心理コンサルタントの山崎理恵、通称みりえです。

ライン@に、またご相談いただきました。

私は43歳ですが、結婚できません。

どうしてなのか、その理由をみていきましょう。

「40代ですが、結婚できません」~ライン@の無料相談

1,母親と仲良しは、いいことだけれど……

私は、結婚しないことが、悪いことだとは、まるで思っていません。
けれど、あることが原因で、結婚できなかったり、結婚しようとしなかったりするのは、問題です。

その「あること」とは、親、特に母親に、境界線を越えて、べっとりとされていることです。
一見、とても仲良しに見えて、微笑ましい母娘に見えます。

けれど、その奥に、大きな問題が隠れています。

ご相談は、こう続きます。

母は、口では『~も結婚しないとね』と言うのですが、門限は9時ですし、出かけようとすると、『誰とどこに行くの?』と、聞いてきます。

「休みの日には、母と一緒に出かけるのを誘われますし、いつも母のグチを聞かされています。
母は少し身体が弱く、中学生の頃から、家事も手伝ってきて、今では、ほとんど私が、家の家事をやっています。

父は仕事人間で、浮気もしてきました。
母が泣いているのを、ずっとなぐさめてきました。

『結婚なんかしても、ろくなことはない』
そう聞かされてもきました。

3年前に母が鬱病になって、勤めていた会社も辞め、今は、派遣で働いています。
お給料は、低いです。

今は、父の給料で生活できていますが、このまま結婚もせず、派遣で、将来が不安です。
かといって、今の状況だと、結婚して母を置いていくことはできません。

それに、この年で恥ずかしいのですが、これまでつきあったこともなく、どうつきあっていいのか、よくわかりません。
私は、このままで一生が終わってしまうのかな、と毎日、もやもやしています。

アドバイスを、どうかよろしくお願いします。」

2,母親と自分との間に、境界線がない

40sさん(とお呼びしますね)は、40代になって、お母さんと自分との間に、境界線がありません。
お母さんの問題と、自分の問題が、ごっちゃになってしまっています。

これは、40sさんの責任というより、お母さんが、子どもの境界線を越えて、40sさんにべっとりと浸食し続けてきたことが、原因です。

子どもが赤ちゃんの頃から1歳半くらいまでは、母子一体の時期があります。
母子一体でないと、赤ちゃんが生きられないからですね。

それが、だんだん自我がでてきて、「イヤイヤ期」が始まります。
2歳頃にピークが来て、魔のイヤイヤ期と呼ばれたりします。

母親にとってはうんざりする時期でもありますが、子どもが自立心を持つために、必要なことです。
3,4歳である程度落ちついてきますが、小学生、中学生と、親に反抗する時期があります。

反抗期があることは、健全な証拠で、子どもに自立心が育っている証拠です。

ところが、親が支配的だったり、心配性だったりすると、子どものこの自立心をうばってしまいます。
越えてはいけない、子どもとの境界線を、当たり前に越えてしまうのです。
日本のお母さんには、とても多い現象です。

それは、害でしかないのですが、日本では、「母親の愛」ということで、肯定されてしまいます。

3,子どもとの境界線を越えてしまう母親のタイプ

子どもとの境界線を越えてしまう母親のタイプは、おもにこちらです。
父親の場合も、両親そろっての場合も、あります。
いろいろなタイプが、組み合わさっている場合もあります。

①支配的タイプ

子どもは、コントロールするものだと、疑わないタイプ。

②心配性タイプ
自分の不安を、自分で持ちきれず、子どもがやる前に、問題を刈りとっていきます。

どちらのタイプも、自分で自分のことを保つことができません。
コントロールする人間、心配する人間を、必要とします。

配偶者や会社で、それを行うこともありますが、大人にやるより、子どもにやるほうが、簡単です。

4,「愛情」だと思うから、反抗できない、ただつらい

暴力を振るわれれば、それが害悪であると、とてもわかりやすいですね。
いつも暴力を振るわれることは、とてもつらいことです。

けれど、この、「愛情」と正当化される、境界線への浸食も、かなりの害なのです。
このように育つと、人と自分との境界線が、なかなか持てなくなってしまいます。

すると、どうなると思いますか?

境界線は、卵の殻のようなものです。
殻がない卵は、外界から、いろんな浸食を受けてしまいます。

外に出ると、傷つく。
ぺったりとしてくる母親と一緒にいると、つらいのに、母親から外にいくのも怖い。
母親から、離れられない。

こんな構図が、大人になっても、できあがります。
20代、30代、40代になっても、いつまでも、「お母さんのいい娘」でい続けてしまうのです。

お母さんの機嫌をとり、お母さんの生活を支え、お母さんの人生を支え、自分の人生を生きることができません。

お母さんの子どもでいるから、大人として、恋愛もできません。
結果、結婚できません。
お母さんは、口では『~も結婚しないと』と言っていても、自分の娘を離したくありません。

これが、40sさんが、結婚できない理由です。

こういう状況に陥ってしまっている人は、とても多いのです。
ここを解決しようと、密着個別JUKUを受けていただいているクライアントさんも、2名いらっしゃいます。

では、どうしたらいいのでしょうか?

解決策は、お母さんと自分を分けること

浸食されてしまった自分の境界線を、しっかり作っていきましょう。
40sさんと、お母さんは、別の人間です。

お母さんがうつ病になってしまったのは、お母さんの問題です。
お母さんの身体が少し弱いのは、お母さんの問題です。
お父さんが仕事人間のうえ、浮気しているせいで、お母さんがいつも泣いているのは、お父さんとお母さんの問題です。

でも、育ててもらったから。

そう思ってしまいますよね?
罪悪感が、出てきてしまいますよね?

そういうふうに、育てられているからです。
はっきり言って、それは、愛情ではありません。

親の本当の愛情というのは、子どもをしっかりと自立させていくことです。
子どもが、子ども自身が思う幸せを、自分で得られる力を、つけてあげることが、「子どもを育てる」ということです。

自分で自分の人生を生きることを放棄して、子どもにべっとりとおおいかぶさることを、「子どもを育てる」とは、いいません。

まず、40sさんは、家を出てください。
できるだけ、遠くに。

電話、メールはスルー。
できれば、けんかしてください。

ちゃんと、自分が「こうしたい」ということを、言ってください。

お父さんお母さんの問題は、2人に解決してもらってください。
40sさんがいなくなれば、お母さんも、自分の人生に向き合わざるを得なくなります。

お母さんも、最初はつらいでしょうが、逃げ場がなくなれば、あんがい心も身体も、強くなっていきますよ。

あなたは、あなたの心の声に、耳を傾けてみてください。
お母さんの声は、もう聞かなくていいのです。

あなたが、やりたいことは、なんですか?
やりたくないことは、なんですか?

自分のコントローラーを、自分でにぎってください。
境界線が薄いあなたは、傷つきやすいでしょう。
家から出て、不安に襲われたり、つらいことも、たくさんあるでしょう。

けれど、あなたの人生です。
あなたの手に、取りもどしてください。

こちら、ご参考に。↓

変化は、だれもが怖い~怖さを受け入れて、休んだり、歩いたりする

2016.11.24

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WORDS c. Life Change アカデミー 学長。WORDS c. 出版 編集長。作家(山崎理恵/浅見理恵)。ラジオ放送(ランキング3位)。ビジネスコンサルタント・ベストセラー心理カウンセラー・ベストセラーコピーライター。作家の感性・洞察力・創造力、3度の起業成功経験を生かして、クライアントさんの人生を劇的に変えています。2度の学習塾経営(合計12年)時代から、延べ3,000人のコンサル実績。不良少年少女たちもやる気にさせる寄り添い方に、様々なカウンセリング、コンサル、起業塾を経た方たちが、駆け込み寺のようにこられています。詳しくは、こちら

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